古い家の窓をDIYで内窓にリフォームしている、ブログ管理人の木葉らんです。

屋外の騒音で悩んでいるなら、いますぐ樹脂製の内窓を取付けてみてください。

防音性がすごいんです!
人間の耳は、「音が10dB下がっただけで、聞こえてくる音が半分以下に減った」ように感じると言われています。
そんな内窓の遮音効果は、約15dB低減します。(「YKKapプラマードU」の快適効果より)
実際に私の家でも、内窓を取付けた瞬間に効果がありました。

本当に無音になった!
ただし、内窓にはいろいろなガラスの種類があり、どれでも効果があるとは限らないのですよね。
音にはある特定の周波数で振動するコインシデンス効果という現象があり、同じ振動の音が響きあうと音が共鳴してしまいます。
共鳴すると部屋の中で「ぼわ~ん」と音が響くので、人間の耳には不快な音になります。
せっかく騒音問題を解消しようと内窓を取付けても、別の問題が発生してしまっては意味がありません。
そうならないために、ここではどんなガラスを選んだらよいかお伝えしていきたいと思います。
騒音に悩む人の内窓選びのポイントは、「異厚ガラス」を選べば効果があります
騒音問題は内窓で解決できる
騒音で悩んでいるのは、あなただけではありません。
わたしが内窓を取付けた最大の理由は、屋外の騒音問題で悩んでいたからです。
自宅にいるのに外で暮らしているかのような、毎日落ち着かず音に敏感になってしまいました。

なんだかこの頃、寝不足で……
内窓で「効果のない」騒音の発生源は?

暮らしている環境によって、騒音の発生源が異なります。
音には、空気振動と固体振動があります。
例えば、戸建て住宅の場合は、家の外からの話し声やペットの泣き声などの空気振動、工事現場からの機械振動や車の走行音など固体振動による騒音があります。
マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、鉄道や幹線道路からの交通騒音、戸の開閉音や足音・話し声・テレビや音楽など固体振動に関する騒音の悩みが目立ちます。

交通騒音は、空気騒音と固体騒音のどちらも関係がありそうですね。。。
建物や地面に衝撃が伝わって振動する固体振動は、気体や液体よりも密度が高いので音が伝わりやすくなります。

今回紹介する内窓の騒音対策は、家の外から侵入してくる騒音で空気振動に関して効果があります。
集合住宅の騒音は建物の壁から伝わってくる固体振動が目立ちますが、壁や床に緩衝材を使って厚みを増やすなどの騒音対策が必要です。

内窓は、窓から侵入してくる音を防音するのです。
窓の外からの一方的な音の侵入だけでなく、内からの音漏れ防止にもなります。
内窓は「空気振動」に効果あり
- 近隣住民の話し声や車のエンジン音が気になる
- ビルや家などの建築中の工事音がうるさい
- 家での話し声や飼い犬の吠える声が、外に漏れないようにしたい

あなたの騒音を感じる音を、整理してみてください。
窓にガラスの壁をつくると効果がUPする
家の造りの中でいちばん薄くてもろい部分が、窓ですよね。
古い家になると1~2mmの厚みしかない窓を使っているので、防音性能・断熱性能はかなり低いと言えます。
最近の新しい家はガラスが2重のペアガラスを採用していることが多いのですが、1枚ガラスに比べるとかなり暮らしやすいと思います。

古い家のガラスでも、壁を厚くすればさらに効果があります!
窓の厚みを増やすというのは、ガラスとガラスの間に空気層をつくるということです。
今ある外窓はそのままで内窓を新たに作ることで、ガラスの壁が出来上がるイメージです。
壁が厚いと、防音効果と断熱性能は向上します。

今ある外窓はそのままで、壊したり廃棄処分する必要はありません。
YKKapのプラマードUで防音効果を聞いてみよう
内窓の防音効果は、人に聞いて納得できるとは限りません。
取付けてみてはじめて「すごい!」と実感できるからです。
騒音に悩んでいる人の多くは、「一日でも早く解決したい」と切実な想いを抱えているので、できるだけ迅速な対応と判断が必要です。
自分以外のご家族にとっても、納得できる選択が必要になってきますね。
実際に体感することが難しい人は、こちらの動画を参考にしてみてください。
忙しいひとは、こちらで体感できます

なるほど!!ますます、興味が湧いてきたので……実際に見てみたいな。
内窓の防音効果がどれくらいなのかイメージできないという人や目で見て確認しておきたい場合は、ショールームに足を運んでみるのもいいですよ。
体感すれば、より納得できるはずです。
実際に、足を運んでみよう!
音に悩む人は異厚ガラスを選択しよう!
ペアガラスって最近ではよく聞くので、知っている人も多いと思います。
イメージは、ひとつの窓にガラスが2枚貼り合わせている感じです。

厳密には、1枚1枚のガラスの厚みが同じものを「ペアガラス」と言います。
同じものが2つあることをペアと言いますので、ガラスも同じ厚みのものが2枚あればペアガラスです。

異なる厚みだったら、何ていうのかな?
異なる厚みと書いて、異厚ガラスといいます。
ガラスの厚みが3mmと3mmなら「ペアガラス」で、一方は3mmでもう一方は5mmの場合は「異厚ガラス」ですね。
複層ガラスというのは複数の層になっていることから、ペアガラスと異厚ガラスに当てはまります。

ペアガラスと異厚ガラスとでは効果が異なってしまうので、性質を知っておく必要があります。
ペアガラスの弱点は「共鳴」現象
音響の悪い講堂やコンサートで、「キーン」と耳が痛くなるような音がすると耳障りになりますよね。
また何もない空き部屋では、「ボワ~ン」と不快な音が響いたりします。
音は響いて聞こえてきますが、室内で音を発すると天井や壁・床などに跳ね返っています。
箱の中でゴム球が壁にぶつかって跳ね返るように、音も反射しています。

この音の反射は、同じ厚みのペアガラスでは音が同じ場所を行ったり来たりしますが、異厚ガラスではいろいろな場所へ屈折して音が分散しています。
ペアガラスでも同じ厚みの単板ガラス同士では、中低音域の音が行ったり来たりと振幅が増大して「共鳴」現象が発生します。
冒頭でも少し説明しましたが、
音にはある特定の周波数で振動するコインシデンス効果という現象があり、同じ振動の音が響きあうと音が共鳴します
1枚だけの単板ガラスと比較した場合、中低音域の騒音を感じやすいのはペアガラスのほうです。
ペアガラスの弱点
中低音域の振り幅が増大して共鳴するので、低い音の騒音を感じやすいです

2枚のペアガラスが、1枚の単板ガラスより騒音効果ないの?
防音効果を高めたいという条件では、単板ガラス>ペアガラスとなります。
ではどうして、多くの家でペアガラスを採用しているのでしょうか?

単板ガラスよりも、断熱性能が高いからです。
家中ペアガラスにしたのに騒音に悩んでいる人は、単板ガラスに変えるべきなのか?と思ってしまいますが……
そうではありません。
ペアガラスはそのままで、内窓を取付ければ大丈夫です。

ただし注意点がありますので、次の内容まで理解してください。
防音対策に効果のあるのは「異厚ガラス」
内窓を取付けることで隙間をなくし空気の通り道を遮断することが出来れば、外からの音が入ってこなくなります。
外窓と内窓の間を「中間空気層」と言いますが、この間が広いほど防音効果があります。

例えば出窓は奥行が広いので、内窓を取付けるときに中間空気層を考えてある程度距離を離して取付けると防音効果が期待できます。
出窓以外の窓でも、ふかし枠を取付けることで奥行きの幅を広く調整することができます。
中間空気層の幅(防音と断熱で違う)
- 音の悩みの場合は、約200mm離すと効果があります
- 断熱で効果を得たい場合は、約40mm以下にします
内窓を取付ける目的を、明確にしておくことが大事ですね。
40mm以上幅を広くした場合に、空気の対流が発生しやすくなり、断熱効果は低くなります。
そして、もう一つ大事なことは異なる厚みのガラスにすることです。
ペアガラスは同じ厚み同士なので、「共鳴する」という特徴がありましたよね。

複層ガラスで「異厚ガラス」を選択すれば、防音効果があります。
内窓+「複層(異厚)ガラス」は最強!
- 騒音の悩みは、ガラスの特徴を利用し「異厚ガラス」にすることで効果が得られます
- 外窓と内窓を併用すれば、防音効果も断熱効果も得られます
そもそも、内窓は複層ガラス前提の話になっていますが……

複層ガラスではなく単板ガラスではダメなの?
という疑問を、お持ちになっているかもしれません。
考え方としては、悩んでいる騒音の音域は何かを基準に選択してください。
犬の甲高い鳴き声など、高音域の騒音を感じやすいのは単板ガラスです。
逆に、クルマのエンジン音など、低音域の騒音を感じやすいのはペアガラスです。
内窓選びのポイント
- 低音の騒音で悩んでいる ➜「厚い単板ガラス」がおすすめです
- 高音の騒音で悩んでいる ➜「防音ガラス」または「異厚複層ガラス」がおすすめ
- 防音効果も断熱効果も両方解決したい ➜「異厚複層ガラス」がおすすめ

よくわからないときは、❸を選ぶといいですよ!
お宅の窓ガラスがペアガラスでも、家の中に家具や敷物など緩衝材が多いと実際はそれほど共鳴を感じなくなります。
お部屋探しで何もない空間に案内された時、話し声が共鳴している場合によくわかります。
部屋にはあまりものを置かないミニマリストであれば、しっかり考えてガラスを選択したほうがいいと思います。

それほど神経質になる必要はないと思いますが、私は「異厚複層ガラス」をおすすめします。
まとめ

騒音問題は本人にしかわからないほど、つらいものです。
騒音は空気振動と個体振動があり、屋外の空気振動に関しては内窓で遮音することが可能です。
せっかく騒音問題を解消しようと内窓を取付けても、クルマの走行の振動や建築現場の地響きといった個体振動が発生している場合は、内窓で解決できません。
内窓を取付けて失敗しないために、どんなガラスを選んだらよいかをよく考える必要があります。

内窓で防音効果を期待できるので、ぜひTRYしてみてくださいね!