古い家の窓をDIYで内窓にリフォームしている、ブログ管理人の木葉らんです。

今ある窓の室内側に、もう一枚窓をつけると良いことづくし。
そんな内窓選びで多いのが引き違い窓ですが、別の考え方をしてみたら「意外とよかった!」となるかもしれません。
例えば窓を開閉する場所がいつも決まっていて、年に数回開けるかどうかもわからない窓にはFIX窓がおすすめです。

FIX窓は別名=はめ殺し窓とも言われます。
固定窓なので、一度つけたら窓を開けることも取り外すこともできません。
でも……
内窓にFIX窓をつかえば、掃除などで取り外しができるようになっています。

内窓だからこそ、じぶんで取り外しが可能なのです。

もう一つ特記すべき点はFIX窓は障子が1枚なので、コストが安く済みます。
自宅の窓を断熱化するなら、開閉頻度の少ない窓にはFIX窓を検討してみるのもいいと思います。
YKKapプラマードUのFIX窓の特徴と取り扱い方を説明します。

意外と狙い目ですよ!
内窓のFIX窓は取り外しができる
自宅の窓で開閉しない窓はありますか?
例えば、玄関窓や階段窓などにFIX窓が多く使われています。

他には高い壁にも……
自然光を取り入れるためだけの採光目的で設けられた窓には、開閉しないFIX窓が適しています。
外窓が引き違い窓でも内窓にFIX窓はつけられる

外窓にFIX窓が使われていれば、内窓も同じくFIX窓で断熱化するのが一般的です。
外窓はそもそも開閉できないので、内窓に引き違い窓をつけても意味がありません。

逆の場合だと、少し使い方が変わります。
外窓に引き違い窓がついていても、内窓にはFIX窓という選択もあり得ます。
YKKapプラマードUのFIX窓なら取り外しができるので、夏の暑い時期や冷え込む冬に限定して使うことが可能です。
春や秋の風が通る時期には、内窓のFIX窓を取り外して外窓のみの引き違い窓に戻します。
少し特殊な使い方ですが、季節限定で断熱化を強化できるというわけです。
気密性が低いルーバー窓なら内窓のFIX窓が効果あり

ブラインドのようにガラスの角度を変えられるルーバー窓がある場合、換気性には優れていますが気密性が低いことが欠点です。
一般的な窓は、密着する部分にパッキンなどの気密ゴムが装着されています。
ルーバー窓はガラスとガラスが重なり合っているので、隙間風や騒音の影響が大きいのです。

強風時はガタガタと音がすることも……
そのため、室内の断熱性や防音性が損なわれてしまいます。
最近ではルーバー窓を使う家が減っていますが、古い家の窓には未だルーバー窓のお宅も見られます。

困っていても割れなければ、取り替えはしませんよね。
そこで内窓にFIX窓をつけると、気密性が高まります。
「それなら開閉できる引き違い窓か内開き窓にすればいいのでは?」と思うかもしれませんが……
開閉できないので気密ゴムの劣化が少なく、より気密性が高くなっているのが特徴です。
もちろん換気が必要な一定期間は、FIX窓を取り外して使うことも可能です。
「使いたいときだけ使う内窓」という考えで、FIX窓を選択してみてもいいですよね。
取り外しができるというメリットを活かした使い方です。
「鍵がない」はデメリット?メリット?

FIX窓=はめ殺し窓は、開閉できないように固定されます。
つまり、鍵をかける必要がありません。
固定されて換気ができないデメリットはありますが、防犯窓としてはどうでしょうか?

それなら、鍵のかけ忘れがないですね。
クレセント錠がある窓なら、少しガラスを割るだけで鍵が回せてサッシを動かせるので、不審者に狙われやすいです。
FIX窓もガラスを割ることは出来ますが、全部割らなければ侵入することができません。
しかも内窓なので、侵入するまでの時間がかかってしまうはずです。
何度も大きな音を立てたり怪我をすれば足がつくので、FIX窓を狙うことを避けるのです。
FIX窓は鍵がないからこそ狙われにくい、メリットがあると言えます。
FIX窓は安価でコスパ良し!
FIX窓は1枚窓で、クレセント鍵もついていないので無駄がありません。
見た目は飾り気がなくすっきりとした印象になります。
そして嬉しいことに、他の窓に比べて比較的安く購入できます。

つまり、コストダウンが可能な窓です。
FIX窓に似た形の内開き窓は、開閉できるかできないかの違いがあります。

W500×H800サイズの2つの内窓を比較した価格は、次のようになります。
窓の種類 ガラスの種類 | FIX窓 W200~500 H221~800 | 内開き窓 W270~500 H434~800 | 金額差 |
単板ガラス | 13,530円 | 21,700円 | 8,170円 |
複層ガラス | 17,780円 | 26,980円 | 9,200円 |
Low-E複層ガラス | 20,740円 | 29,930円 | 9,190円 |
※価格は変動しますので、参考程度にしてください。
これだけ価格に差があるので、開閉頻度の少ない窓にはFIX窓を使えばコスパが良いです。
家の断熱化を進めるなら、出来るだけすべての窓に内窓をつけることが望ましいので、検討の余地があります。
一気にまとめてやるのが無理なら、一部屋ごとに断熱化を進めていきましょう。
無駄のないFIX窓を使えば、費用が抑えられるということです。
FIX窓の取り外し方

YKKapプラマードUのFIX窓には、左右にハンドル(取っ手)があります。
ガラスの種類によって窓の重量は変わるので、「しっかり抱えられるか?」事前の準備が大事です。
ガラスのサイズが大きくなる程一人で抱えるのは危険なので、作業を行う時は補助してくれる人と協力して行うのがベストです。
内窓は軽量の物でも10kg前後あるものがほとんどなので、滑り止め用の手袋があると安心です。

「取り付け方」と「取り外し方」は以下のように行います。
窓の取り外し

1.はずれ止めのネジを反時計回りに回して外します

※ネジはなくさないように保管しておきます
2.ハンドルを持って窓を垂直に持ち上げます

3.窓の下部を手前に引いて外します

※外した窓は養生した場所に静かに置いてください

割れないように、毛布などを準備しておくといいですよ。
窓の取り付け
1.ハンドルを持ち、窓の上部を窓枠に押し上げながら下部を外側に押し込みます

2.ハンドルを持ち、窓を垂直に押し下げしっかり枠にはめ込みます

※窓の下部の見え方が、55mm以下になっていることを確認します
3.窓の右上にある赤色表示が見えないことを確認します

※赤色表示が見える場合、上枠に対して窓のかかりが浅いため、窓が脱落するなど、思わぬ事故やけがにつながるおそれがあります
4.窓の左右のすき間が均等になる位置で、はずれ止めネジを時計回りにまわして取り付けます

※はずれ止めは根元までしっかりしめ、窓がはずれないことを確認します。

これで終わりです。難しくないので、慣れれば大丈夫ですよ。
まとめ

【FIX窓の特徴】
・気密ゴムの劣化が少なく、開閉できる窓より気密性が高い
・鍵がないことで、防犯効果がある
・内窓のFIX窓は、掃除などで取り外しができる
・1枚窓でクレセント鍵もないため、コストダウンが可能
内窓にFIX窓という発想で、お宅の窓まわりの断熱化を検討してみてください。
古い家に住んでいると、薄い単板ガラスを使った窓からの影響を受けることが多いです。
自宅にいる時間を快適に過ごすためには、早いうちから窓の断熱化を進めていくほうが健康的だと感じます。
家のリフォームの中でも内窓リフォームは比較的難易度が低いので、自分で取付けることができました。
じぶんでやれば材料費だけで安くできるので、少しづつ窓リフォームができます。

是非あなたもやってみてください。
